劇団ゲキハロ第9回公演「三億円少女」in大阪・シアターBRAVA!

あ、三円置くんとちゃいますよ。
自分は演劇を見るときはあれはしません。ユニフォームまでで止めておきます。そこはマナーだと思ってますので。

FCでとらなかった割にセンターで2回とも見られました。
雅ちゃんの昼はe+のプレオーダーでM列、桃子さんの夜は当日券にもかかわらずQ列でした。
2階を殺したのは勿体無いぐらいいい芝居でした。

タイトルの通りあの「三億円事件」を題材にしたお話。
確か、犯人が実は女性でした。という仮説の映画が宮崎あおいのでありましたがあれが見たくなりました。
主人公も毎回変わるレインボー主演で、改めて昼は雅ちゃん、夜は桃子でした。

雅ちゃんの演技が抜群で惚れそうになるぐらい依子の役は男が好きな献身的な女性像を演じてました。今の人にない古きよき時代の。
あれを見たらその日の主演に惚れてしまうこと請け合いです。
雅ちゃんはまったく別人の依子を演じきっていました。また、この回を見て少なくとももう一度違う人の回を見なければと思いました。

夜は桃子。雅ちゃんの献身的な、それでかつ男っぽいのが、また違う感じに受けてとれた最初はどうも演技じみていたり、桃子の小ささでバイクに乗る姿や機動隊服は似合わなかったけでそれ以外はよかった。

桃子のいいところは怒るところ。よく考えたら、オラッチが最初に桃子を見た映画「子犬ダンの物語」で最初に桃子に心打たれた部分でした。ちょっとヒステリックにも聞こえる桃子の怒り声。それがまた良い。ちょっとした受け答えも。
桃子のキャピキャピ感の無いときはキラー。80点の桃子が200点、300点になる瞬間。これが凄い。
全体的に心打たれたのは雅ちゃんでしたが、桃子は時たま針を振りきってぶっ壊す破壊力のある仕草をします。

明日、見てないかたは朝見に行っては?熊井ちゃんの回はまだ当日券あると思います。菅谷さんの回は千秋楽だから難しいけど・・・
 
あと、この時のメンバーですが、キャプテンは昭和の女学生役が似合ってました。不良少女役の熊井ちゃん雅ちゃん(桃子の時)は生意気そうだった(笑)現在の看板娘役の菅谷さんはそれっぽかったし。千奈美ちゃんと茉麻はどっちもスタイルのよさが見えるケーブルテレビのアナウンサーや友人役。
それとメンバーの昭和衣装もよかった。シンプルで。
 
芝居で唯一気になったのが「ハカイダー」と呼ばれる人が出てくるのですが、ハカイダー、すなわち「人造人間キカイダー」って三億円事件の前後を考えた場合後だったんですよね。漫画はわかりませんよ。
そこの時代考証だけ甘かったかな。まあ、そのハカイダーであるかはさだかではないのですが。
また、三億円事件の描写がすばらしく「三億円を強奪したが死者が出なかった」「ボーナスの時期を狙って現金輸送車を襲った」と緻密さが出た犯罪、愉快性があった犯罪であることがわかり、その中で複雑に揺れる当事者の恋愛感情やすれ違いで起こってしまったことを思い返すと涙がでそうになります。
自分が「涙が出そう」という意味は「感動した!」の最大限の表現と思っていただいて結構です。
そのぐらい良作です。話自体もだし、メンバーのよさを最大限に引き出しているし。アイドルがやっているからとかは関係ナシ!!
DVDでもいいから見ていただきたい。